作曲者: | 伊藤康英 |
作曲年: | 1994年 |
演奏時間: | 13分 |
編成: | 2Fl. Picc(Fl3rd). 2Ob. 2Bn. EbCl. 3BbCl. AltoCl. BassCl. 2ASax. TSax. BarSax. 4Hrn. 3Trp. 3Trb. Euph.. Tub. St.Bass. Timp. Perc. |
初演: |
1994年10月15日 伊藤康英 指揮 東京佼成ウィンドオーケストラ 浜松市民会館 東京佼成ウィンドオーケストラ浜松特別演奏会(浜松北高校創立100周年記念) |
出版社: | |
委嘱者: | 静岡県立浜松北高等学校創立100周年記念委嘱作品 |
解説: |
曲は2つの部分から成る。 第1部。冒頭に登場するトランペットの、小さいながら着実な歩みを続ける音型が繰り返され、上昇し、加速し続ける、いわばファンファーレ的な楽章。第2部。時に私たちは前に進むことを得ず、過去に立ち止まる。この楽章は、『リメンブランス』―記憶・覚えていること・記念碑―と、『フェアウェル』―別れのうた―、この両面を持ち合わせている。 たとえば、学生時代というものはほんの数年間しかない。それは、人生の中での単なる通過点にすぎないのかもしれない。しかし後になって、あの時代のことが無性に懐かしく思えてくる。そうして自らの源流が、まさにあそこにあったような気さえする。で、ときに、そのような帰らぬ遠い日々に思いを馳せたりするのだ。 しかしそのような時とは、私たちが現実に行き詰って逃避している時かもしれない。前進するためには、それらの懐かしい過去を踏み台にしながらもそれに別れを告げよう。それもまた一つの祝祭(ジュビリー)ではなかろうか。 公開初演に先立って1994年7月4日に和光市民文化センター大ホールで新通英洋指揮東京佼成ウィンドオーケストラによって録音が行われている。 |